作成日:2011/06/20
心の通信H17.1.22《吹き消されざる内面の炎》



吹き消されざる内面の炎

震災や大津波は、我々の拠って立つ大地は決して不変のものではなく、動き続けるきわめて不安定なものであるということを否応なしに突きつけ、正月気分どころではなくなった。大自然の天変地異は多くの尊いいのちを根こそぎ奪い破壊する。あっという間の出来事になすすべもない。地球にとって地殻変動のちょっとした動きかも知れないことが、これほどの大きな災害をもたらす。地球上に生活する我々にとっては、自然や宇宙の変動を無視することはできない。多くの生命が損なわれ、さらに生活のすべての基盤が破壊される。
 人類はそのような危ない地球上で繁栄を築くべく、あらゆる災害を教訓として、危ない地球とともに共生していく道を模索せざるを得ない。いま、世界中が協力して地球レベルでこの問題に取り組んでいることは、一つの新しい時代の幕開けであるように感ずる。地球があえてそれを人類に問うたのかも知れない。
 大事なことは時々刻々と変化変滅のさなかに生かされている現実を忘れないことである。恐れに問題があるとすれば、変化変滅の現実と乖離した感覚から派生する恐怖心である。変化変滅の現実とは、地球でいえば地殻変動、環境変動。我々でいえば生老病死。こういった現実の問題から乖離する精神、すなわち、自我の永続性を願う感覚であり、それが現実逃避や閉鎖的精神をもたらし、ますます現実から乖離してしまう。恐怖心は本来危険を回避する自己保存や安全性を確保する大事な反応である。しかし、多くの場合、本当の危険性よりも、精神的恐怖心により現実乖離を起こし、混乱した行動をとってしまう。これが問題である。この恐れがあるかぎり、現実はきわめて過酷な環境でしかない。
 我々が祈らざるをえない多くの時とは、まさしく困難に直面したときであるが、内面の恐怖心に駆られたままの祈りはあまりにも脆い。際限もなく繰り返される苦痛や苦悩に苛まれた精神は、絶望の縁に立ち、絶叫する。「神様たすけてーっ!」と。しかしその叫びはむなしく暗闇の奥深く消え、やがて絶えてゆく。
 あなたはこれを他人事のように聴いているかも知れない。正月早々縁起でもないと避けるだろう。でもよく見つめてご覧なさい。これらのことは、あなたの側でごく当たり前に起きている日常の現実であることに気づくのに、そう時間はかからないだろう。
 恐れからの解放は、恐れそのものに直面するしかない。恐怖から逃げていてはいくら祈っても、解放されず、真の安らぎは得られない。
 時々刻々と変化変滅のさなかに生かされている我々にとって、かけがえのない時とはいまのいまであり、その中で最善を尽くし、悔いのない生き方を目指すしかない。現実の変化変滅の恐怖にさらされつつも、そこにしっかり立つとき、あなたはきっと何者にも吹き消されることのない不生の光明を自身の中にしっかりと見いだせるはずだ。それはいかなる転変地によってさえも毀ことのできないものだ。それこそ永遠のものであり、自分自身の最奥に輝く「本性」である。
 まさに、祈りとは「本性」を開眼することに他ならず、それはいま自身が立たされている過酷な現実の中から、いかなるものにも吹き消されざる内面の炎である自己の「本性」の探求をおいて他にない。                     
萬歳楽山人 龍雲好久

 

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